第 2章. ブートローダー

Red Hat Enterprise Linuxがインストールされたコンピューターを起動すると ブートローダーと呼ばれる特殊なプログラムによって オペレーティング システムがメモリーにロードされます。 ブートローダー プログラムは通常、システムのプライマリハードドライブ上 (又は、 他のメディアデバイス) に存在し、その唯一の任務は Linuxカーネルとそれが必要とするファイルをロードし、(場合によっては) 他のオペレーティングシステムをメモリにロードすることにあります。

2.1. ブートローダーとシステムアーキテクチャ

Red Hat Enterprise Linuxを稼働することができる 各アーキテクチャは それぞれ異なったブートローダーを使用します。 各アーキテクチャに対応するブートローダーの一覧は次の通りです。

アーキテクチャ ブートローダー
IBM® eServeriSeries OS/400®
IBM® eServerpSeries YABOOT
IBM® S/390® z/IPL
IBM® eServerzSeries® z/IPL
Intel® Itanium ELILO
x86 GRUB 又は LILO
AMD64 および Intel® Extended Memory 64 Technology (Intel® EM64T) GRUB

表 2-1. 各アーキテクチャのブートローダー

この章では、x86アーキテクチャ用にRed Hat Enterprise Linux で提供される 2つのブートローダー(GRUB と LILO)に関するコマンドと設定オプションについて説明します。