Red Hat Enterprise Linux 3: インストールガイド for x86, Itanium™, AMD64, および Intel® Extended Memory 64 Technology (Intel® EM64T) | ||
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Red Hat Enterprise Linuxはシステムセキュリティを強化するファイアウォール プロテクションを提供します。ファイアウォールは、 コンピュータとネットワークの間に存在し、ネットワーク上の リモートユーザーがこちら側のコンピュータ上のどのリソース にアクセスできるかを決定します。ファイアウォールが適切に 設定されていれば、システムのセキュリティは大幅に向上します。
システムに適切なセキュリティレベルを選択してください。
なしを選択すると、システムへの完全な アクセスを許すことになり、セキュリティチェックがありません。セキュリティチェックは一定のサービスに対するアクセスを無効化します。これは、信頼できるネットワーク(インターネットではない)上で稼働しているか、または後でファイアウォール設定を計画している時のみ選択してください。
ファイヤーウォールを有効にするを選択すると、システムは明確に 指定されていない接続 (デフォルト設定以外)は受け付けません。デフォルトでは、DNS 返信または DHCP要求などの発信要求に対応する接続のみが許可されます。このマシン上で 稼働しているサービスへのアクセスが必要な場合には、ファイヤーウォールを通じて 特定のサービスのみが許可されるように選択できます。
システムをインターネットに接続はしているが、サーバーを稼働する予定がない場合は、 これが最も安全な選択です。
次に、必要な場合、どのサービスがファイヤーウォールの通過を許可されるかを 選択します。
これらのオプションを有効にすると、特定サービスにファイアウォールの通過を許可することになります。デフォルトでは、これらのサービスはシステムにインストール されない可能性があるので注意してください。 必要になるかもしれないオプションはすべて有効にするようにしてください。
HTTPプロトコルはwebページを提供するために、Apache (及び、他の Webサーバー)によって使用されます。自分のWebサーバーを 公開する予定がある場合は、このオプションを有効にします。ローカルのwebページを見たり、webページ開発をしたりするのにこのオプションは必要ありません。webページを提供するには、 httpdパッケージをインストールする必要があります。
WWW (HTTP)を有効にするだけでは、 HTTPのポートは開きません。HTTPを有効にするには、 他のポートのフィールドで指定します。
FTPプロトコルはネットワーク上のマシン間でのファイル転送に使用 されます。自分のFTPサーバーを公開する予定がある場合は、この オプションを有効にします。このオプションを有効にするには vsftpdをインストールする必要が あります。
Secure SHell (SSH) はリモートマシンにログインしてコマンドを実行するためのツール群です。SSHツールを使用し、ファイアウォールを通過 してマシンのアクセスを計画している場合は、このオプション を有効にします。SSHツールを使用して遠隔操作でマシンにアクセス するためには、openssh-serverパッケージ がインストールされている必要があります。
Telnetはリモートマシンにログインするためのプロトコルです。 Telnet通信は暗号化されず、ネットワーク盗聴に対して安全ではありません。Telnetの受信を許可することは推薦できません。Telnetの受信を許可したい場合は、telnet-server パッケージをインストールする必要があります。
リモートホストがメール配信ため直接自分のマシンに接続できる ように、ファイアウォールを通過させ受信メールの配信を許可させたい場合は、このオプションを有効にします。POP3 や IMAPを使用してISPサーバーからメールを受信したり、または fetchmailなどのツールを使用 している場合は、このオプションを有効にする必要はありません。 不適切な設定のSMTPサーバーは、リモートマシンがこちらのサーバーを 使用してスパムメール送信できる許可を与える可能性があるので注意してください。
他のポートフィールドにポートを登録することによって、 リストにはないポートにアクセスを許可することができます。port:protocol フォーマットを使用します。例えば、IMAPにファイアウォールを通過させてアクセスを許可する場合は、imap:tcp を指定します。また、ポート番号を明確に指定することもできます。ファイアウォールを通過させてポート1234上に UDPパケットを許可するには、1234:udp と入力します。複数のポートを指定する場合は、コンマで区切ります。
最後に、デバイスからの全ての通信をシステムにアクセス許可をすべき デバイスを選択します。
信頼できるデバイスのいずれかを選択すると、 そのデバイスはファイアウォールの規定から除外されます。例えば、ローカルネットワークを稼働しているが、PPPダイヤルアップでインターネットに接続している場合、eth0をチェックすると、ローカルネットワークからのすべての通信が許可されます。eth0 を信頼できるデバイスとして選択すると、イーサネット上のすべての通信が許可されることになりますが、 ppp0のインターフェースはファイアウォールでブロックされたままです。あるインターフェース上の通信を制限したい場合は、チェックを入れない(未選択の)ままにしてください。
インターネットなど公開ネットワークに接続してあるデバイスを「信頼できるデバイス」に選択することは 推薦できません。
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インストールを完了した後で、 セキュリティレベル設定を変更するには、 セキュリティレベル 設定ツールを使用します。 シェルプロンプトでredhat-config-securitylevel とタイプしてセキュリティレベル 設定ツール を起動します。root以外で操作している場合は、続行するのにrootパスワードを要求されます。 |