第 13章. LVM の設定

LVM はグラフィカルインストール時、又はキックスタートインストール時に設定することができます。 lvmパッケージのユーティリティを使用すればLVM設定を作成する事ができます。 但し、この説明ではインストール時の Disk Druid 使用に焦点を置いてこの作業を完了するようになっています。

最初にLVMに関する知識を得るため、 第4章をお読み下さい。 LVMを設定するのに必要な工程の概要を以下に示します:

注意注記
 

LVMボリュームグループは、GUIインストールモードでのみ編集できます。 テキストモードインストールでは、既存の論理ボリュームにマウントポイントを 割り当てる作業は可能です。

インストール時に論理ボリュームで論理ボリュームグループを作成するには、

  1. ディスクパーティション設定画面で、 Disk Druidを使用して手動でパーティションを設定を選択します。

  2. 新規を選択します。

  3. 図13-1に示してあるように、ファイルシステムタイプのプルダウンメニューから物理ボリューム(LVM)を選択します。

    図 13-1. 物理ボリュームの作成

  4. ここではマウントポイントの入力は出来ません。 (ボリュームグループが作成されると可能になります)

  5. 物理ボリュームは1つのドライブに限定されなければなりません。使用可能なドライブ用に、物理ボリュームを作成するドライブを選択します。複数のドライブがある場合、すべてのドライブがここで選択されますが、選択する1つのドライブ以外はすべて選択解除します。

  6. 物理ボリュームに与える容量を入力します。

  7. 固定容量を選択して、指定のサイズの物理ボリュームを作成するか、 指定限度まで使用 (MB)を選択して物理ボリュームの 範囲を指定するサイズをメガバイト数で入力するか、あるいは最大許容量まで使用を 選択してハードディスク上の使用可能な全容量まで後で成長するようにもできます。 1つ以上を成長可能にするとそれらの物理ボリューム同士でディスク上の空き領域を共有することになります。

  8. パーティションをプライマリパーティションとする場合は、プライマリパーティションにするを選択してくだ さい。

  9. OKをクリックしてメインの画面に戻ります。

LVM設定の為に必要なだけの複数の物理ボリュームを作成するには上記のステップを 繰り返します。例えば、ボリュームグループを1つ以上のドライブに広げたい場合は、 ドライブ毎に1つの物理ボリュームを作成します。

警告警告
 

ブートローダーはボリュームグループを読み取れない為、/bootパーティションは ボリュームグループ上に存在出来ません。ルート/パーティションを論理ボリューム上に位置する場合は、 /bootパーティションはボリュームグループの一部ではない別の場所に作成する必要があります。

全ての物理ボリュームが作成された後は、次のステップに従います:

  1. LVMボタンをクリックして、ボリュームグループ内へ 物理ボリュームを集めます。ボリュームグループは基本的に物理ボリュームの 集合体です。複数の論理ボリュームグループを所有出来ますが、1つの物理ボリュームは 1つのボリュームグループ内にのみ存在できます。

    注意注記
     

    論理ボリュームグループの中には、運営用のディスクスペースが確保されています。 その為、物理ボリュームの合計がボリュームグループの容量と同じでなくても 表示される論理ボリュームの容量は正しいことになります。

    図 13-2. LVMデバイスの作成

  2. 好みに応じてボリュームグループ名は変更できます。

  3. ボリュームグループのすべての論理ボリュームは物理エクステント単位で 割り当てる必要があります。デフォルトでは、物理エクステントは4 MBに設定してあります。 その為、論理ボリュームの容量は4 MBで割り切れる数字でなければなりません。4 MB単位ではない 容量を入力した場合、インストールプログラムは自動的に最も4MB単位に近い容量を選択します。この 設定を変更することは推薦できません。

  4. ボリュームグループ用に使用する物理ボリュームを選択します。

  5. /homeなどのマウントポイントで論理ボリュームを 作成します。/bootは論理ボリュームになれない事を 忘れないで下さい。論理ボリュームを追加するには、論理ボリューム セクションの追加ボタンをクリックします。すると 図13-3に示されているようなダイアログウィンドウが 表示されます。

    図 13-3. 論理ボリュームの作成

作成したいボリュームグループ毎にこのステップを繰り返します。

ティップヒント
 

将来、論理ボリュームを拡張できるように論理ボリュームグループに 空き領域を残しておくとよいでしょう。

図 13-4. 論理ボリューム作成完了